静脈瘤 | 治療後の経過・入院期間について

治療後の経過・入院期間について

治療後の経過・入院期間について

治療後の経過

 硬化療法の場合、治療当日は包帯を足に巻きます。翌日には包帯を取ってシャワー・入浴が可能です。その後、約1ヶ月間、夜間を除いて、弾性ストッキングを着用します。
 高位結紮術・静脈抜去切除術を行った場合には、傷の具合を診て、手術の翌々日ぐらいからシャワー・入浴が可能です。硬化療法の場合と同様に弾性ストッキングを着用しますが、そのほか特に制限はありません。
 いずれの場合も、約1週間後に外来診察を行い、静脈瘤が残っている場合には必要・希望に応じて硬化療法を追加します。その後は静脈瘤の状態を診て、約1ヶ月後あるいは年に数回の診察を行います。

入院期間

 前述したように硬化療法は、外来治療ですので入院の必要はありません。また、高位結紮術も、局所麻酔で行うことができますので、入院の必要はありません。
 静脈抜去切除術の場合には、2泊3日の入院治療としています。手術の前日に入院していただき、採血やレントゲン撮影など麻酔のための検査を行います。 翌日、手術を行います。翌々日、傷の状態を診て問題なければ退院となります。

合併症

 硬化療法では、硬化剤の作用によって静脈内に多少なりとも血栓ができます。従って注射した部位は当初、硬く触れますが、徐々に線維化して索状になっていきます。合併症としては、注射部位の色素沈着や血栓形成による静脈炎、また皮膚炎や皮膚潰瘍を起こすことがあります。その他、頻度は低いのですが、アレルギーや深部静脈血栓症、肺塞栓があります。
 高位結紮術・静脈抜去切除術では、創の感染や瘢痕化、皮下の内出血や血腫の形成、リンパ浮腫、知覚神経損傷による知覚鈍磨やしびれといったものがあります。また、硬化療法の場合と同様に血栓形成による静脈炎や深部静脈血栓症、肺塞栓があります。

再発

 硬化療法や手術を行った部位以外に、再び静脈瘤が発生する可能性は10~30%とされています。しかし、たとえ再発した場合でもその多くは外来治療が可能で、入院を必要とすることはほとんどありません。特に静脈抜去切除術は最も確実な治療法であり、再発した場合でも大部分が硬化療法や局所手術で治療が可能です。

 

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